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代謝疾患(糖尿病など)での障害について

代謝疾患(糖尿病)の認定基準の改正です!

2016.6月1日より代謝疾患(糖尿病)について認定基準改正です!

平成28年6月1日より代謝疾患による障害について、従来の障害認定基準が改正されました。

糖尿病治療について、必要な治療してもなお血糖値のコントロールが困難な方々の判定基準が、改正されました。

改定予定のポイントは次のとおりです。

改定前

インスリンを使用してもなお血糖のコントロールの不良なものは、3級と認定することとされ、HbA1c が 8.0%以上及び空腹時血糖値が 140 ㎎/dℓ 以上に該当するものをコントロールの不良としている。

改定後

必要なインスリン治療を行っても、なお血糖のコントロールが困難なもので、次のいずれか1つに該当するものを3級と認定する。 

ただし、検査日より前に 90 日以上継続して必要なインスリン治療を行っていることについて、確認のできた者に限り、認定を行うものとする。

なお、症状、検査成績及び具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。

  1. 内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清Cペプチド値(S-CPR)が0.3ng/ml未満を示すもの、かつ、一般状態区分表の又はに該当するもの。
     
  2. 意識障害により、自己回復ができない重症低血糖という無自覚性低血糖の所見が平均して月1回以上あるもの、かつ、般状態区分表又はに該当するもの。
     
  3. 糖尿病ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群による入院が年1回以上あるもの、かつ、一般状態区分表又はに該当するもの。

対象となる方は、早めのご準備をして頂くため、是非当事務所へ来ていただきたいと思います。

お電話でのお問い合わせが非常に多いのですが、ご説明に非常に時間がかかりますので、当方へお越しいただいております。

注)初診日の時に、会社員及び公務員以外の方は、今回の対象には難しいと思われます。

(参考)一般状態区分表
区分              一 般 状 態

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの

例えば、軽い家事、事務など。

歩行や身の周りの事はできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働は出来ないが、日中の50%以上は起居しているもの。
日本年金機構のお知らせ

代謝疾患による障害等級認定基準


■ 代謝疾患による障害については、次のとおりです。

1 認定基準

障害の程度 障 害 の 状 態

1級

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常ほとんどがベッドでの生活と同程度以上と認められる状態であって日常生活が、おおむね寝たきりの程度のもの

2級

身体の機能の障害が、必ずしも家族の助けを借りる必要はないが、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

家庭内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね家屋内に限られるもの

3級

身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの

代謝疾患による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定するものとする。

当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1とする

日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2にする。

また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを3に該当するものと認定する。

■ 認定要領

  1. 代謝疾患は、糖代謝、脂質代謝、蛋白代謝、尿酸代謝、その他の代謝の異常に分けられるが、認定の対象となる代謝疾患による障害は糖尿病が、圧倒的に多いため、本節においては、糖尿病の基準を定める。
     
  2. 糠尿病とは、その原因のいかんを問わず、インスリンの作用不足に基づく糖質、脂質、タンパク質の代謝異常によるものであり、その中心をなすものは高血糖である。
    糖尿病患者の血糖コントロールの困難な状態が長年にわたると、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性壊痕等の慢性合併症が発症、進展することとなる。
    糖尿病の認定は、血糖のコントロール状態そのものの認定もあるが、多くは糖尿病合併症に対する認定である。

     
  3. 糖尿病による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。
     
  4. 糖尿病による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
般状態区分表
区分 一般状態

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの例えば、軽い家事、事務など

歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

   5.  糖尿病については、必要なインスリン治療を行ってもなお血糖のコントロールが困難なもので、次のいずれかに該当するものを3と認定する。

ただし、検査日より前に 90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていることについて、確認のできた者に限り、認定を行うものとする。

なお、症状、検査成績及び具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。

  • 1
    内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清Cペプチド値が、0.3ng/ml未満を示すもので、かつ、※一般状態区分表の又はに該当する者
  • 2
    意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が平均して月1回以上あるもので、かつ、※一般状態区分表の又はに該当するもの
  • 3
    インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群による入院が年1回以上あるもので、かつ、※一般状態区分表の又はに該当するもの

   6.  糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は、眼の障害の認定要領により認定する。

   7.  糖尿病性壊痘を合併したもので、運動障害を生じているものは、肢体の障害の認定要領により認定する。

   8.  糖尿病性神経障害は、激痛、著明な知覚の障害、重度の自律神経症状等があるものは、神経系統の障害の認定要領により認定する。

   9.  糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は、腎疾患による障害の認定要領により認定する。

   10. その他の代謝疾患は、合併症の有無及びその程度、治療及び症状の経過、一般検査及び特殊検査の検査成績、認定時の具体的な日常生活状況等を十分考慮して、総合的に認定する。

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池邊 雅章
資格
  • 2010年 社会保険労務士資格取得
  • 2011年 DCプランナー(2級)資格取得
  • 2014年 特定社会保険労務士付記

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